2016-01-01から1年間の記事一覧

ViVidStrike!:幸福と強さを求めた少女たちの物語

ViVidStrike!(以下「ビビスト」)というアニメは『魔法少女リリカルなのは』シリーズの直系に位置づけられるべき作品と言えるでしょう。それはなのはの義理の娘であるヴィヴィオが重要なキャラクターとして登場するとか、魔法文明の設定がある程度共有され…

ユクスキュル雑語り

(*本記事はユクスキュル自身の著作等を1ページたりとも読んでいない人によるとても大雑把な理解によるものです。けして安易に信用してはいけません) 現在放送中のアニメ、フリップフラッパーズに主人公のペットとして登場するウサギのような奇妙な動物がい…

レプリカ、あるいはオリジナル

久しぶりにCDを買いました。 これです。 坂本真綾LIVE TOUR 2015-2016“FOLLOW ME UP”FINAL at 中野サンプラザまぁ最初に述べておくべきことがあるなら、控えめに言って超最高だったということでしょうか。 坂本真綾のライブ音源というのはそもそもそんなに多…

哲学的絵図遊び――「論考のアレ」より

私が自分の哲学的立場のトレードマークとしている図がある。このようなものだ。 図1これは、もちろんウィトゲンシュタインの『論理哲学論考』に登場する図のパロディ(?)であり、ウィトゲンシュタインのそれは以下のようなものだ。 『5.6331 つまり、視野…

『サクラノ詩』感想・考察など

<注意!> この記事は性質上、『サクラノ詩』全編のネタバレを各所に含みます。未プレイ、プレイ途中の閲覧は自己責任でお願いします。 また、ネタ本・副読本に関しては別の記事をすでにあげていますのでそちらもよろしければどうぞ。 前作、『素晴らしき日…

『サクラノ詩』副読本いろいろ

『サクラノ詩』全編終了しました。元ネタが幅広い分野に渡り、かなり色々な本を参照したので、まとめておきます。ここでは書籍に関してのみで、絵画や音楽は含みません。 宮沢賢治 『春と修羅』 オープニング他随所に登場。「III ZYPRESSEN」はこの中の『春…

「空気力学少女と少年の詩」考察/ふたつの言葉について

現在、『サクラノ詩』をプレイ中で、とても色々思うことが多いのでこの作品に関してはまた改めて書きたいと思うのだが、ふと聴き直したすかぢ前作、『素晴らしき日々』主題歌の「空気力学少女と少年の詩」について気づいたことというか思うところがあったの…

「言語」の幻想と力

(この記事は3年ほど前に書いたものの、下書きのまま放置されていたものを見つけて公開するものです。最近の私の考え方/言葉遣いとは必ずしも一致しない部分があります) 言語という言葉の多義性は、あまたの混乱のもとになっている。これを広く広く解釈す…